別府で、午後に少しゆとりの時間ができた日は、温泉へ。その帰り道、北浜にあるロイヤルホストに立ち寄る。どこか懐かしく、落ち着いた空気が流れている。注文は、いつも決まっている。昭和四十年代から愛され続けている、ビーフジャワカレー。いくつものスパイスとハーブが重なり合う香り。ひと口ごとに、じわりと広がる甘酸っぱい辛さが、あとを引く。「この味、乳酸菌が秘訣なんですよ」ベテランのチーフと思われる方が、和かに教えてくれた。さりげなく、けれどどこか誇らしげに。その語り口が、カレーの奥行きを、さらに深めてくれる。まだ早い時間だったからか、案内されたのは高崎山がよく望める特等席。「どちらからですか?」観光客ではないけれど、ここに来ると、旅をしているような気分になる。ふと、遠い昔の記憶がよみがえった。初めて訪れたアメリカでの小さなレストラン。食事をしていると、店員さんが満面の笑みで「楽しんでる?」と声をかけてくれた。当時の私には少し驚きだったけれど、その屈託のない温かさが、とても嬉しかったことを覚えている。オートレジやタッチパネルが増え、間接的なやり取りが当たり前になった今。ここにはまだ、人の気配のある、ハートフルな体温が残っている。少し値上がりはしたけれど、この豊かな時間と味には代えがたい。最後の一口を惜しみながら思う。今度は自分でも、このスパイスの調合に挑戦してみようか、と。帰宅して調べてみると、家庭でも作れそうな動画を見つけた。いつか、あの甘酸っぱい香りを、自分の台所でも。市販のルーを使わず仕上げるこのレシピをヒントに、手間を楽しみながらいつもの食卓に、少し特別な一皿を。家庭で再現できるレシピ動画はこちら → 妄想レストラン大分市でオーダーカーテンとインテリアコーディネートをご提案しているアルティマ工房です。暮らしを整える住環境づくりを通して、心地よい住まいづくりをお手伝いしています。別府市など近隣エリアにも対応しています。