今日は、コテージ・キッチン7棟分のマットカット。いよいよ最終工程を迎える。完成は、最後の日につくられるわけじゃない。地道な段取り。地道な作業。違和感を見つけては整え、また少し調整する。その繰り返しが、最後に輪郭を持ちはじめる。振り返ると、三ヶ月の中で、想定外も、迷いも、細かな修正もたくさんあった。けれど、ここまで来られたのは、私ひとりではなかった。なんといっても、施設担当の方の尽力が大きい。開梱。運搬。配置。品々は、傷がつかないように、見えないところまで丁寧に包まれていたりする。それをほどくだけでも、かなりの作業量になる。そこは協力いただいた。家具も設置する際には、床が傷つかないように、テーブルや椅子、ソファの脚にはフェルトを貼る。ラグの下。引き出しの中。滑らないよう、小さなマットを敷く。完成したあとには、きっと気づかれない場所ばかり。けれど、こういう人の手がなければ、心地よい空間は完成しない。創造というと、何か新しいものを生み出すように聞こえる。けれど実際は、運ぶこと。整えること。微調整すること。違和感を見つけて、静かに直していくこと。そういう地道な手仕事の先に、やっと心地よさは現れる。途中、照明器具も一台、修理することができた。交換ではなく、もう一度灯る。そういうことが、かなり嬉しかったりする。思えば私は、修繕したり、修復したり、難しいと思われることを、そうとは決めずに向き合ったり、信じて、本来の姿へ戻していくことに、喜びを感じる。それが、私なりの光なのかもしれない。今あるものを、人の手で丁寧に生かし直すこと。今日は涼しい。マット9本。静かに、やりきる日。