2025年、最後の一日。新しい年を健やかに迎えるための、ささやかな「仕込み」をしました。以前、「薬草の福袋」の記事でご紹介した、あの生命力あふれる草木たち。これらを使って、自家製の養生酒を仕込むことにしたのです。今の私にとって、自然界から届くものは何よりの「宝石」です。シナモン、クコの実、サンショウ……。それらをひとつひとつ瓶に収め、透明な液体を満たした瞬間、思わず息を呑みました。お酒の中で、眠っていた薬草たちが命を吹き返したかのように、ゆらゆらと舞い始めます。その間を縫うように、極小の空気粒がまっすぐにのぼっていき、光を透過してキラキラと輝くその姿は、まるでダンスを踊っているよう。瓶の中に閉じ込めた、自分だけの小さな宝石箱。その輝きを見つめているだけで、心が洗われていくのを感じます。このお酒が完成するのは、ちょうど3ヶ月後、私の誕生日の頃。静かに醸成されていく時間を待つ楽しみが、また一つ増えました。そんな仕込みの傍ら、昨日いただいたひとつの箱が、冷えた冬の空気を温めてくれました。中に入っていたのは、丹精込めて育てられた「大地の宝石」たち。ひとつひとつが、まるで「お嫁入り」かのように丁寧に紙で包まれ、南天の赤い実が添えられていました。その「しつらえ」に、贈り主の方の清らかな祈りと、手間を惜しまない手仕事の美しさを感じて、胸が熱くなります。瓶の中の薬草も、箱の中のお野菜も。誰かを想い、時間をかけて育まれ、用意してくださった「お心」こそが、人生を彩る本当の宝石なのだと、あらためて教わった大晦日。受け取ったたくさんの輝きを糧に、瓶の中のお酒がゆっくりと熟成していくように、私もまた、一日一日を大切に紡いでいきたいと思います。2025年、この場所へ立ち寄ってくださったすべての皆様へ。心からの感謝を込めて。どうぞ、健やかで良いお年をお迎えください。