日が、ずいぶん長くなった。朝5時、台所の窓から、黄金色の朝日が差し込んでくる。静かな光。やわらかな空気。まずは、窓を開ける。そして、朝の空気をいただく。まだ少しだけ冷たさの残る風が、身体の中をゆっくり通っていく。水を飲む。植物を見る。小さな家仕事を始める。朝は、余計なものが少ない。頭より先に、身体が今日を感じている。昔は、朝がずいぶん苦手だったのに、今ではすっかり朝の時間に救われている。まだ誰のものでもない静けさ。世界が、少しずつ動き始める前の空気。その中で動いていると、身体が動くこと自体が、ありがたく感じる。掃除ができる。料理ができる。窓を開けられる。歩ける。持ち上げられる。暮らしを整えられる。特別なことではないけれど、どれも今日、身体が元気だからできること。朝日は今日も、静かに台所を照らしていた。