青い海を見渡しながら、今日は家具の納品日。風も穏やかで、天気も申し分ない。トラックいっぱいに積み込まれた家具が、時間通りに到着した。第一便となる今回は、五棟同時の納品。なかなかの物量だった。いつも段取りも手際もいい業者さんたちも、後半は少し想定外が重なった。事前に伝えていた内容が、どこかで共有しきれていなかったようで、現場で追加の対応が発生する。やっぱり、ホウレンソウは大事だと思う。伝えたつもり。聞いたつもり。わかったつもり。“つもり”が重なりすぎると、人の記憶や認識は少しずつ曖昧になっていく。だから連絡は文章で残す。事前確認もする。それでも、現場では想定外が起きる。仕事は、やっぱり人相手なのだと思う。今回の家具手配も、なかなか手強かった。納期を優先しながら、数や種類を調整する。在庫切れになれば、全体の計画を見直す。完璧だと思っていた計画も、ひとつ条件が変われば、再び組み立て直しになる。条件だけを見ると、難しい場面も多かった。けれど、振り返れば、そういう調整こそが仕事なのだと思う。完璧に整えたつもりでも、天気や荷物の量、受け取る側の状況によって、流れは簡単に変わっていく。正直、現場では崖っぷちのような感覚もある。けれど、起きたことそのものより、その時の自分の態度のほうが大事だったりする。反省して、また次へ活かす。仕事はその繰り返し。角張った石ころが、流れ流れて少しずつ丸くなっていくように。歳を重ねるというのは、きっとそういうことなのだと思う。「これでなければ」というこだわりを、ただ押し通すのではなく、より洗練させながら最善へ近づけていく。それが、コーディネーターの役目なのだと思う。夏休みに向けて整備が進む、大分県豊後高田市の長崎鼻。海を見渡す一棟貸しコテージの空間づくりも少しずつ形になってきた。納品に入っていた業者さんのひとりが、窓いっぱいに広がる海を眺めながら言った。「ここ、家族を連れて来たいですね」その言葉が、なんだか嬉しかった。景色だけではなく、この場所で過ごす時間そのものを想像してくれたのだと思う。旅先で、ただ泊まるだけではなく、深呼吸ができること。また来たくなること。そんな時間を迎えられる場所へ。今日もまた、その空間づくりの途中にいる。写真は、お昼休みに見えたコテージの庭先の景色。現地での日中は、様々な対応に追われ、写真を撮る発想すらなかった。