まだ誰も知らない、真新しい部屋。そこへ、「もしもここで、こんな日々を送れたら」という物語を添える。それが、ホームステージング。今回は、建売住宅に“これから始まる暮らし”の情景を描く仕事です。検索をすれば多くの定義が出てくるけれど、私にとっては、これから始まる暮らしへの「支度」に近い感覚がある。ガランとした空間に、呼吸を吹き込むような。棚の上の小さなあしらいや、アートの置き方。写真の中に散りばめたその風景が、いまこの文章を読んでくださっているあなたの、部屋づくりのヒントになれば嬉しい。この仕事の醍醐味は、足と手を使って「景色」を集めることにある。便利なネットショップも使うけれど、街へ出て、自分たちの手で素材を確かめる時間を大切にしている。高価なものが良いとは限らない。蚤の市や雑貨店の片隅で、手頃なのに、凛とした表情を持つ日用品や小物に出会うことがある。そんな「原石」を発掘したときの高揚感は、何ものにも代えがたい。時には、空間に合わせてアートを自作することもある。既製品を並べるだけでは生まれない、体温のようなものが宿る気がして。そして、この支度の時間をより豊かにしてくれるのが、気の合うインテリアコーディネーターの友人との共演だ。「これいいね」「あっちだね」と軽快に、空間の輪郭が定まっていく。互いの感性が響き合い、予期せぬ化学反応が起きる瞬間。限られた時間の中で、スピーディーに、けれど丁寧に。まるで即興演奏のように部屋が出来上がっていく様は、心地よい緊張感と楽しさに満ちている。第一弾としてご紹介するのは、そんな私たちが整えた、ある一室の記録。窓から入る光、風に揺れるグリーン、そして静かに佇むモノたち。ここから始まる誰かの物語を、想像しながら。大分市でオーダーカーテンとインテリアコーディネートをご提案しているアルティマ工房です。暮らしを整える住環境づくりを通して、心地よい住まいづくりをお手伝いしています。別府市など近隣エリアにも対応しています。