この夏、久しぶりに「還元くん」を出した。茶葉を入れておくと、水素を含むお茶をつくることができる陶器のボトル。できあがったお茶は、小さなガラス瓶に移して冷蔵庫へ。できるだけ空気や光に触れさせないように、専用品を用意してみた。なぜ、水素なのか。私たちの身体は、食べたものからエネルギーをつくるとき、酸化という反応を使っている。その中心にあるのが、細胞の中のミトコンドリア。酸化は、悪いものではない。生きるために必要な反応でもある。けれど、酸化と還元のバランスが崩れ、酸化ストレスが大きくなると、細胞へのダメージにつながる。家も、放っておけば汚れていく。ゴミがたまり、水回りには汚れがたまり、ほおっておくと腐敗する。庭も、手を入れなければ雑草が伸びていく。住まいは、新しいものを入れていればきれいになるわけではない。不要なものを出す。汚れを落とす。詰まりをなくす。伸びすぎたものを整える。そうやって、めぐりを保っている。身体も、そっくり。生きている限り、つくられるものがあり、役目を終えるものがある。壊れたものを分解し、必要なものは再利用し、不要なものを処理していく。身体の中にも、そんな「片づけ」の仕組みがある。いつもの緑茶から水素を含むお茶をつくる。その仕組みを知り、自分の身体がどう感じるのかを観察する。最近は、空腹を感じたときの間食代わりにもこのお茶を飲んでいる。冷たい緑茶がおいしい。一杯飲むと、満腹感がしばらく続く。これは水素のおかげなのか、お茶そのものなのか。それとも、一杯のお茶をゆっくり飲む時間なのか。まだわからない。だから、試してみる。調べて、試して、また観察する。身体も、住まいも、放っておけば少しずつ滞っていく。だからこそ、整える。掃除をする。片づける。水を入れ替える。お茶をつくる。特別なことではなく、日々の小さな手入れ。台所は、実験室。一杯のお茶から、身体のこと、住まいのこと、そして「めぐり」のことまでつながっていく。