最近のSNSで、「猫のゴロゴロという鳴き声には25Hzから150Hzの周波数が出ていて、その振動がストレスをやわらげたり、痛みを軽くしたり、骨の回復を助け、血圧を整えることもある」という話を目にしました。へぇ、そうなんだ、と読みながら、胸の奥で深くうなずくような感覚がありました。そして、暮らしの中にはいつも目には見えない“波”があることを思い出しました。湯気の立つ音、木の床のわずかなきしみ、朝の空気が持つゆるやかなリズム。猫の喉の奥の低い振動もそうですが、人がふっと緩むときには、必ずそこに小さな波が寄り添っています。周波数というと少し難しく聞こえるけれど、たとえるなら、暮らしを編んでいる“静かな糸”のようなもの。人はいつも、その心地よいほうの糸に、自然と導かれているのだと思います。そんなことを考えていたとき、ふと、528Hzの音を思い出しました。「愛の周波数」「奇跡の周波数」と呼ばれ、自律神経を整え、深い休息や集中をもたらすと言われている音。528Hzの音のそばで水づくりをするのが朝の日課なのですが、ある日、仏さまに手を合わせて りん を鳴らしたとき、その音が、流れていた音とぴたりと重なりました。和室に満ちていた澄んだ響きが、ずっと“愛の周波数”だったことを、ようやく思い出したような気がしたのです。よく考えてみれば、わたしたちの暮らしには、気づかないうちに祈りの音が混ざり合っているのかもしれません。猫の喉から伝わる周波数も、おりんの澄んだ高い周波数も、質はちがうのに、どちらもひとの心をやわらかく調える波でできている。暮らしの奥で、祈りの波がそっと呼吸している。そう思うと、日々の景色が、すこしあたたかく見えるのです。