自由大学を初めて知ったのは、今から8年前の6月。南青山を歩いていた時だった。一度通り過ぎたのに、なぜか気になって、3メートルほど戻る。そこに貼られていた、ピックアップ講義の案内を眺めた。自由大学。なんだか、いい。そう思った。けれど当時は、東京まで通うのは現実的ではなく、どこか遠い世界のようにも感じていた。その翌年、コロナ禍をきっかけに、自由大学でもオンライン講義が始まる。おかげで、いくつかの講義へ参加することができた。集まる顔ぶれも、どこかユニークで芯がある。今でも、学長・深井さんのメルマガはとても面白く、読むたびに視点を広げてもらっている。自由大学ではこれまで、「自分の本をつくる方法」「おいしい盛り付け学」「共生のシャーマニズム学」などの講義をうけた。一見ばらばらに見えるけれど、どれも結局、“どう生きるか”へつながっている気がする。「住む」とは、生きること。人は思っている以上に、住まいから影響を受けている。光。音。温度。空気。置かれているもの。動線。視界に入る景色。それらは毎日、静かに身体へ触れている。人は、空間の中で生きているのだと。だからこそ、住まいを整えることは、単なる片付けやインテリアではなく、生き方を整えることにも近い。賃貸でも、小さな工夫でも、空気感は変わる。好きな椅子を置く。無くてもいいものを、少し引き算する。光をやわらかくする。水を整える。音を静かにする。お気に入りの器を使う。そんな積み重ねが、「帰りたくなる場所」をつくっていく。外で頑張るための基地。深呼吸できる場所。住まいは、毎日安心できる、安全地帯なのです。