高崎山の山開きへ。お猿で有名な、あの身近な山に、この歳にして、はじめて登った。大分市のイベントということもあり、参加者は200人ほど。けれど、混み合う感じはなく、それぞれのペースで山を歩いていく。なだらかな道。大きな木々。木漏れ日が揺れ、野鳥のさえずりが響く。ただ歩いているだけなのに、気持ちがいい。灯台下暗し、とはよく言ったもので。こんなに近くに、こんな景色があったのだと、とても新鮮な気持ちになる。おさるバッチもいただいた。最年少は、二歳の女の子。そして最高齢は、九十歳の女性。記念品を受け取りにいく軽やかな動きに、場がどよめく。もう、存在しているだけで、人を幸せにしてしまうような方だった。途中、「三百年分笑って」と、ご主人の笑顔を引き出そうとする奥さまの声も聞こえてきた。その光景が、なんとも微笑ましくて。休日に、みんなで自然の中を歩く。おおいたの森を旅する、森林セラピーの時間。それだけで、どこか平和な気持ちになる。二年越しの応募で、ようやく参加できた山開き。来年からも、毎年参加したいと思った。晴れた日には、おにぎりを持って歩くのも気持ちいい。高崎山は、気軽に自然へ入れる、とても心地よい山だった。山から見下ろすと、自分の住む場所も、遠くに小さく見えていた。あの小さな家の中で、意見を言い合ったり、思いどおりでないことに、イラッとなったり。そんなことも、離れて見ると、ずいぶん小さなものに思えてくる。山のようであれ。そんな言葉が、浮かんだ。ただ観察して、賑やかなことも、鳥たちのさえずりのように思う。野鳥たちの声が響きあう中、そんなことを思っていた。