最近、思いがけない客人が続いている。ここ数年、オンラインでのやりとりが増え、移動しなくても、身支度を整えなくてもいい。都合のよい予定に、いつのまにか慣れていた。だからこそだろうか。突然の訪問に応えられる「ゆとり」が、いまはとても愛おしい。お茶をいれて、腰をおろす。ちょっとした感動から、話がひらいていく。声の調子や、間合い、ふとこぼれる笑い声。画面越しでは伝わりきらないものが、たしかに行き交う。先日、仕事先のお宅でいただいたお茶が、とても美味しかった。帰り際に「よかったら」と分けてくださったその一袋を、今度はわが家の客人にお出しする。「ああ、おいしい。」私が感じたのと同じように、目を細めてくださる。実は、と、そのお茶の話をする。一杯のお茶が、人から人へと、よろこびを手渡していく。玄関には季節の花を。壁には、春の額をひとつ。ふだんは自分のために整えている室礼が、訪れた人の心にも、そっとひらいていく。特別なことをしているわけではない。けれど、設えたものや、いただいたものが巡り、笑顔が自然と広がっていく。感動し合う、響き合う、共鳴する。喜び合い、笑い合う。そんな時間のなかにいると、ああ、生きているのだなと思う。誰かが言っていた。「なんでもないときに、幸せを感じられるか」と。いつもの家事、いつもの仕事。鼻歌まじりに手足が動いているとき、身体はもう、軽やかになっている。もしかしたらあの瞬間、私たちはすでに、幸せの只中にいるのかもしれない。新しい季節の気配とともに、空間も少し動き出す頃。大分市でオーダーカーテンとインテリアコーディネートをご提案しているアルティマ工房です。住環境を整える視点から、光や動線を大切にした住まいづくりをお手伝いしています。別府市など近隣エリアにも対応しています。