1キロのらっきょうを仕込んだ。今年は、ひとつの味に決めず、いろいろ試してみることにした。塩漬けは半分。少しは、そのまま焼いて、オイルと塩だけでいただく。ほくほくして、思っていたよりずっとおいしい。らっきょうといえば漬物。そんな思い込みが、少しほどけた。塩と黒酢でも、小瓶をふたつ。同じ素材なのに、組み合わせと時間で、違う表情になる。残りは、きんぴらのようにしてみよう。全部を完成させず、少しずつ行き先を変える。そんな仕込みも悪くない。らっきょうが、こんなに楽しめるものだとは思わなかった。二週間後。一ヶ月後。一年後。味は先へ進み、楽しみだけが、今に残っている。