心地よい春の陽気に誘われて、大分市内にある「アクス・カンパニー」さんのアトリエを訪ねました。お目当ては、楽しみにしていたカルトナージュ。今回教えてくださったのは、インテリアコーディネーターとしても私の大先輩、Aさん。元気いっぱいで明るく、チャーミングな方です。最近夢中になっている「推し活」のお話が止まらず、手を動かしながらも、気づけば笑ってばかり。なんともにぎやかで、たのしい時間になりました。楽しんで、笑いながら作るものは、きっとどこか、いい気をまとっている。そんなことを、ふと思います。シンプルな桐箱に、ウィリアム・モリスの生地を纏わせていく工程。順番や、角の収め方、ほんの少しの手加減。教えていただくたびに、かたちがすっと整っていくのがうれしい。完成したのは、モリスの文様がやわらかにひろがるシンプルなトレー。桐の清らかさに、手仕事のぬくもりが重なって、静かに息を吹き返したようでした。このトレーは、私の調律道具である音叉の、これからの居場所になります。夢中で手を動かしたあとのお茶の時間は、どれもすごくおいしくて、楽しくて。このトレーを見るたびに、あのアトリエでの笑い声を思い出すのでしょう。そのたびに、心もまた、軽やかに整っていく気がしています。