秋の空に吹き抜ける風。隣からのアイドリングもなくなり、静かな朝晩が再来している。一雨ごとに涼しくなる、この肌寒さが嬉しい。季節が変わろうとしているこの時期は、内側の整えにもうってつけ。夏のあいだに少し疲れた身体を、ゆっくり秋のリズムへ戻していく。窓を開ける。秋の風を身体いっぱいに吸い込む。すると、内側にも小さな衣替えが起こる。隠れていたことがふと現れる。余分なものに気づく。装っていたこと。いらないのに持っているもの。秋の風に吹かれていると、そういうものまで静かに見えてくる。少し早く眠る。温かいものを食べる。静かな時間をつくる。何かを頑張って整えるのではなく、ただ、気づいたものをひとつずつほどいていく。外の季節が変わるとき、内側にも静かな変化が起こっている。夏の熱を手放し、秋の涼やかさを受け入れる。風が通ると、空間も、身体も、心も、少し軽くなる。秋風楽。秋の風を楽しむ。そして、風のように内側にも余白をつくる。季節が変わるときは、暮らしもまた、静かに整え直す時なのだと思う。