朝の光が、少しだけ変わっていた。立春を過ぎたころから、部屋の奥まで光が届くようになる。冬のあいだ低く差していた光が、少しずつ角度を変えながら、静かに家の中を歩きはじめる。窓辺の椅子の背に、やわらかな明るさ。棚の奥には、うっすらとした影。昨日まで気づかなかった場所に、ふいに光が触れている。光は、部屋のかたちを教えてくれる。壁の奥行きや、家具の距離。空間の呼吸のようなものまで、やさしく浮かび上がらせる。空間を整える仕事をしていると、家具や色よりも、まず光のことを思う。朝の光はどこから入り、午後の光はどこへ落ちていくのか。その流れが決まると、部屋の居場所も、自然と見えてくる。だからだろうか。春の光が少しずつ変わってくるこの頃、家の中を眺めていると、空間がゆっくり息をしているように感じる。庭では椿がひらき、部屋には光が満ちる。春はいつも、こうして静かに、家の奥まで届いてくる。新しい季節の気配とともに、空間も少し動き出す頃。大分市でオーダーカーテンとインテリアコーディネートをご提案しているアルティマ工房です。住環境を整える視点から、光や動線を大切にした住まいづくりをお手伝いしています。別府市など近隣エリアにも対応しています。