お盆が近づくと、少しだけ時間の流れが変わる気がする。お墓を掃除し、花を手向け、手を合わせる。迎え火や送り火の風習も、地域によってさまざまだ。形は違っても、そこにあるのは、ご先祖さまを想う気持ちなのだと思う。普段の暮らしの中では、私たちはつい前ばかりを見てしまう。けれど、今ここに自分がいるのは、たくさんの命がつながってきたから。両親がいて、祖父母がいて、そのまた前の世代がいる。名前も知らない誰かの人生があって、今の私たちへと続いている。そう思うと、当たり前に過ごしている毎日も、少し違って見えてくる。お盆は、亡くなった方を想う時間であると同時に、自分自身の足元を見つめる時間でもあるかもしれない。忙しい日々の中で忘れがちな感謝。受け取ってきたもの。そして、これから渡していくもの。静かに手を合わせながら、そんなことを思う。目には見えなくても、つながっているものがある。お盆は、目には見えないつながりを思い出す季節。今年も提灯を出し、静かに灯りをともそう。