照りつける日差しのなか、昼に「おこげ」という広島風お好み焼きのお店へ出かけた。以前から気になっていたのは、「昭和に廃材で建てられた民家を、令和に廃材で改装した店」という言葉。実際に訪ねてみると、やっぱり、随所にセンスが光る佇まいだった。廃材は丁寧に手を入れられ、木の使い方や寸法の取り方、見せ方に確かな感覚がある。店名の文字。愛あるデザイン。心づかい。清潔さ。どれも主張しすぎないけど、ほどよい塩梅。我が家にもある、昭和らしい模様ガラスの窓もあった。しかも、その奥行き感が美しい。見慣れたはずのものが、少し違って見えた。木の質感。鉄板の音。香ばしい匂い。差し込む光。気づけば、五感がはしゃいでいた。高価なものを揃えてないところがまたピッタリ。何を選ぶか。どう組み合わせるか。その感覚が心地いい。だから居心地がいいのだと思う。お好み焼きも美味しかった。細い麺は香ばしく焼かれ、ぱりっとした食感。お腹も満たされ、気持ちまで軽くなった。建物も、道具も、料理も。すべてが無理をしていない。「繊細」な感性が、静かに積み重なったような店だった。そして、丁寧に使われ続けるこの家も、きっと喜んでいるだろう。またそのうち訪ねてみたい。今度は建物のことも、少し聞いてみようと思う。※「おこげ」さんのInstagramもシンプルで素敵。空間づくりや世界観に興味のある方は、ぜひのぞいてみてください。